皿鉢小鉢てんりしんり

サブウェイ・パニックの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

サブウェイ・パニック(1974年製作の映画)
3.7
つけ髭、丸メガネが犯人グループですよという記号で統一しておいて、コトが起きるまで、彼らがそれぞれの持ち場で企んでいる様子をじわじわと見守ることができる。外見で統一しているので、ガムを噛むとか、くしゃみが止まらんとかで各々を特徴づけてくれている。

元運転士のハイジャック犯が、ハイジャックしながら現役運転士と、仕事の話で妙に通じ合ってしまうという小ネタが、面白い。

基本的には、情報の出し合いゲームの面白さで興味を引っ張っている。ここにいる人には、これが見えてこれが見えない、ここはここと連絡している、こっちから得た情報をこっちに敢えて出さないなどなど。
提示したルールが徹底されることを、ひたすらアピールしてきた犯人グループが、金を受け取ってから突然自分からルール破りをしてくる、というのが見どころのある展開で、クライマックスへのギアを加速させる瞬間になっている。
途中でミスに気づいたウォルターマッソーの車が引き返していくと、サラッと先ほど横転した現金輸送パトカーが一瞬映ったりするのが、ちょっと凝っている。