マーくんパパ

不良少女モニカのマーくんパパのレビュー・感想・評価

不良少女モニカ(1952年製作の映画)
3.7
瀬戸物屋の店員ハリイと八百屋の店員モニカが恋に落ち仕事もほったらかしてハリイの親父のボートで衝動的な駆け落ち旅に出て行く。女を知らないハリイはモニカに夢中、男経験豊富なモニカも初めて誠実な男を見つけられたと双方夢中の甘い船旅。海辺の岩壁に停泊して見る景色、夏の日差しも眩く水面が揺れるなか、北欧は空気も澄んでいるのかとにかく望遠風景がどれもシャープで美しい。やがてモニカは妊娠し結婚して子も産まれると夢見た生活とは裏腹、家賃支払いに汲々として好きな服も買えない現実生活に嫌気がさして子を置いてさっさと出て行ってしまう奔放気まぐれ娘のモニカと対照的にハリイは子と共に真面目に生きる覚悟を決める。無軌道な生き方続けるモニカの行く末は如何に…、巨匠ベルイマンと呼ばれる前、神の啓示も不信もないがストックホルムの街並みには教会の鐘が鳴り響いている。