スローモーション男

アデルの恋の物語のスローモーション男のレビュー・感想・評価

アデルの恋の物語(1975年製作の映画)
4.5
 ビクトルユーゴーの次女アデルの恋の物語。
「レベッカ」のような男性の虜になろうとする一人の女の話だが、こちらは異常なほど愛が強く人によっては引いてしまうほどだと感じた。

 アデルを演じるイザベラアジャーニのおかげで華麗に見えるが、ほとんどストーカーのように追いかけ回す。それでも恋は盲目というように自分もこうなってしまうのかと感じる。
 なのでこの恋はまことに純粋なのだ。

それから非常に美しい19世紀の世界を再現している。それによりこの恋を鮮やかに仕立て上げる。
トリュフォーの想いが強くなっているため、行きすぎた女性像になっているがこれは実話ということもあり女の逞しさに感動した。