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ベリッシマのleylaのレビュー・感想・評価

ベリッシマ(1951年製作の映画)
3.9
やっと観れた♡ヴィスコンティ3作目の作品。

5歳の娘を映画スターにしようと母マッダレーナ(アンナ・マニャーニ)が奮闘する話。コメディタッチのネオレアリズモといった雰囲気。

『われら女性』の時とほぼ同じく、騒々しくまくしたてるパワフルなマニャーニ。今作が元でした。マニャーニ以外も、とにかくみんなが騒々しい。

⬇️以下、中身に触れています









金のためにステージママとしてあんなに張り切っていたのに、ラストは金よりも子供想いの母で終わるギャップ萌え。口うるさいけど愛情たっぷりのマンマは、マニャーニのおはこ芸だな〜。

看護師をしてるマニャーニが女性のお尻に注射器をブッ刺すシーンが雑すぎて楽しい。コネを使って娘のオーディションを合格させようとするものの、映画関係者の若い男の甘いささやきにはなびかずに明るく突き放すマニャーニがいいなぁ。

アパートの中庭で野外映画が上映されていたり、マッダレーナが映画好きだったりと映画愛を感じる作品でもあった。野外での上映作品に姿は出ないけどバート・ランカスターが出演してて、のちに彼がヴィスコンティ作品で主役を演じることになると思うと感慨深かったです。

今作以降、いわゆるヴィスコンティらしい優美な貴族作品になっていったのだけど、こういう下町っぽい作品もよいな。
アマプラ殿、『熊座の〜』もどうか配信してください…
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