イチロヲ

アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶のイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶
Henri Cartier Bresson Biographie Eines Blicks / Henri Cartier Bresson: The Impassioned Eye
◆製作年:2003年◆監督:ハインツ・ビュートラー

20世紀の時代の変遷をフィルムに収めてきた、フランス人写真家のドキュメンタリー。ブレッソンは本作の製作後、2004年に95歳で死去している。

1930年代から1960年代に掛けて撮影された、街角スナップ写真と有名人ポートレートを、ブレッソン本人が解説していく。スナップ写真の紹介では、岩手県宮古市で撮影されたものが登場。そしてポートレイトの紹介では、建築家の丹下健三が登場する。

共産党の台頭が始まったばかりの中国、ゲシュタポが誕生したばかりのドイツなど、世界各地における歴史の重要ポイントに偶然(?)居合わせながら、その場所に暮らしている人間たちを、飾らない姿のままでフィルムに封じ込めている。

余談だが、ブレッソンは1965年の日本に5ヶ月間滞在している。そのときの写真は、海外のオンライン写真販売サイトにて確認可能。京都の路地で幼女たちがカケッコしている写真が素晴らしい。
イチロヲ

イチロヲ