いがらっしー

東京人間喜劇のいがらっしーのレビュー・感想・評価

東京人間喜劇(2008年製作の映画)
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観ているうちに以前、一度観ていたことに気がついた中編3篇の絡み合った滑稽でシュールな群像劇。客観的に観るとそれは喜劇だが、どの作品の話に出てくる人物もみな自分の事の様で、哀しい。
人はみな嘘をいっぱいついて生きているんだな。
『白猫』『写真』『右手』のどのストーリーも、男女の関係、結婚話に絡めていて、奥が深い。
特に好きだなこういう映画。
『白猫』の喫茶店での本音を言っているかの様な自分に言い訳している会話。
『写真』での自分ではカッコいいと思いながらも実は全くいけてない人達の行動。
『右手』のお腹の娘にマミと付けようとしている名前の如く【真実】を告白し合う夫婦。
憎悪や嫌悪感、すんなり自分から離れてくれない痛み。
感覚に訴えた映画だから、私の心までも掴んで離れてくれない。
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