ラースフォントリアーのレトロスペクティブ、ドッグヴィルと二本立て。
偽善に対して挑戦するのだと主張する登場人物たちの振る舞いは、知的障害者を都合よく解釈し利用するものでしかないように思われ、かなり嫌な気持ちになった。
特にリーダーは、実際にグループ内に障害が疑われる人物がいるもののそこには突き放した態度を取る。
誰かを愚かと看做すことがそもそも傲慢であって、反知性、反理性的であると思う(自分自身はそうならないように気をつけたい)。
ラスト、家族に受け入れられない気持ちや悲しみの発露としての正に名演だったが、その様子があまりに辛く、個人的にどこか空虚さを覚えた。