Nappon

隠された記憶のNapponのネタバレレビュー・内容・結末

隠された記憶(2005年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

ある幸せな家族に、突然届けられたビデオテープ。

ビデオテープに写っているのは、外から盗撮されている我が家。
ただ、遠くから家族の出入りを見つめているだけの固定カメラ。

人が抱える罪をテーマとした作品。解釈を観ている側に委ねるラストに、呆然。突きつけられる感じが、さすがハネケ監督。


明確な答えはないが、以下感じたこと。

犯人が望んでいたことが単純な復讐だったら、もっとラクだったはず。
それよりも、忘れていた記憶と徐々に向き合わせることを通し、「罪や罪悪感を与えたい」「何を奪ったのかを思い知らせたい」「今ある幸せは誰かの犠牲の上に成り立っていると認識させたい」と、じわじわと締め付ける感じが恐ろしかった。

ビデオテープは、ある意味、踏み絵のような物だったのだろう。

主人公がこれからの人生背負っていくことを考えると、重い。
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