Panierz

アンナ・マグダレーナ・バッハの日記のPanierzのレビュー・感想・評価

4.0
宮廷音楽家としてのバッハを描く眼差しは決して神格化されることなく、淡々と年代記的にテクストと演奏が交互に輪郭を描いていく。感情移入することもなくただ観客として演奏を聴き味わうという姿勢を促される。この絶対的な第三者の視点で否定的でありながら肯定的でもある撮り方を緻密な計算を重ね実践していたのは、イデオロギー的な映像への批評性を内在するニュージャーマンシネマの中でもストローブ=ユイレだけであったように思う。
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