Kakumoto

ストリートダンス/TOP OF UKのKakumotoのネタバレレビュー・内容・結末

ストリートダンス/TOP OF UK(2010年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ダンス仲間との友情と、成功を手にしてゆく迄の過程を描いた作品。(再観賞してレビューを変更したのと、スコアを更に上げました。笑)

私自身がダンス好きなのもあるかもしれないが、随所に出てくるダンスシーンは観ていて本当にゾクゾクする。ストーリー関係無しに、このキレッキレのダンスを観るだけでも価値あると思う。特に、ストリートダンスとバレエの融合である、ラストのダンスは圧巻。振り付けに笑いも入ってたりするが、何度見ても素敵で涙してしまう。

さて、ストーリーは典型的な青春もの。当初はいがみ合っていたストリートダンスチームとバレエチームだが、徐々に打ち解けて融合されたチームとなってゆくのが、気持ちが良い。バレエチームが楽しそうにストリートダンスをするシーン、ストリートダンスチームがバレエの動きに悪戦苦闘するシーン、これも観ていて微笑ましい。

主人公カーリーは、思いがけなくリーダーになって少し気負っている部分、頑な部分がある。しかし、ストーリーの中で、彼女の精神的な成長も垣間見れるようになっている。象徴的なのは、カーリーに2回投げられる「How dou you know?」というセリフだと思う。1回目はヘレナがバレエを誘ったのに対して、カーリーが興味が無いと応えるシーン。ヘレナは「観てもいないのになぜ分るの?」と問いかける。そして2回目はトマスからの、強豪チームに勝つ為「ストリートダンスとバレエを融合する」提案に対して、カーリーがそんなの無理だと否定するシーン。ここでもトマスは「なぜ決めつめるんだ?」と問いかける。(日本語訳は上記の通りだが、原文はいずれも「How do you know?」です。)カーリーはこれらを受け入れてゆく。そして、ラストのダンスに繋がる。因みに私自身は、全く同じセリフを異なる2人に言わせているることは、3回目観て気付いた。苦笑。

それで思い出した。

物語の途中で出てくる振り付け(ヘレナとバレエを観賞した際のもの、トマスが一人練習するシーン等)はラストのダンスにも登場する。これも何回も観賞して気付いた点。

さて。元恋人役のジェイは悪役を一身に押し付けられてしまってるけど、これはこれでストーリーを分かり易いしてくれるという役柄であるので、意味はあるかと。青春ものな話によくある図かな。

それでも。

エンドロールでは、ストーリー上は敵役だったサーズと仲良くダンスしてるシーンになる。このシーンが「あぁ、みんなダンスが好きなのは同じなんだ!」と感じ、ほのぼの出来る。このエンドロールで流れる「We dance on」も、個人的に大のお気に入りの曲。

それと、登場人物としては、男勝りで、トラブルメーカー、でもカーリーのことを誰よりも大事に思っている、シェーナ役が大好き。
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