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お茶漬の味のkoheiのレビュー・感想・評価

お茶漬の味(1952年製作の映画)
3.2
成瀬の『驟雨』に続いてたまたま「子どものいない倦怠期の夫婦を描いた映画」を観た。あと、どっちも「お茶漬け」がいいところで出てくる映画。こうやって見比べてみると、小津と成瀬の違いがめちゃくちゃわかる。どっちも大好きなことを前提としても、どうしたって成瀬の圧倒的な終盤構成がフェチすぎるし、貧乏くさい感じも好みだ。「夫婦とはお茶漬の味だよ」と言う『お茶漬の味』の重要なセリフを借りれば、そのお茶漬の味を妻しか知ることができず、それでいてわかりあえなくとも一緒に生きていく様を捉えているのが成瀬の『驟雨』。小津には珍しい謎のズームがなんか怖い。なんなんだあれ。
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