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ダンサー・イン・ザ・ダークの93n35i5のレビュー・感想・評価

4.6
一つ歯車が狂えばもう全てがガラガラと崩れ落ちる。救いはどこにも全く無い。しかしながら微々たる暖かさと希望の存在が常に感じられる、それが母の絶対的な愛というものなのだろう。いつどんな場合であろうと光輝く強きそれに敵うものは有らず。
ミュージカルという手法で彼女の空想(幸せな現実逃避)を表しているのが本編との対比で朗らかな気分になりながらも暫しの幸福ゆえ逆にギュッと心が締め付けられる。最期のシーンはまるで舞台の閉幕のようだった。
明るい映画では決してないが日々を粛々と小さな楽しさに幸せを感じて生きていこうと思えた。

そしてビョークの圧倒的な歌声が兎に角染みる。この歌声無しでは完成しない作品であると思った。
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