すあまさえ

ダンサー・イン・ザ・ダークのすあまさえのレビュー・感想・評価

4.2

有名な作品ですよね。
重い映画だという事、それでもいい作品だという評判は聞いていたので。

全部のシーンを先回りして悪い方向に考える私がいて。ジェフに何かされる..と思っていたらジェフはいい人で..ビルが..。ごめんジェフ..。

この映画、セルマ視点で描かれている時は色がないけど、他の人視点の時は色がある。盲目の彼女の世界をあらわしてる、そういうところも手を抜いてないなと。
ベルリン天使の唄も、そうですよね。

キャシーと電話越しにぶつかるシーンがリアルで、迫真の演技だった。

「あの子に必要なのは目よ」
「違うわ、母親よ」

ほんとはさ、どっちもこのまま失くさないで済んだはずなのにね。そうでしょ。

人に裏切られた事でもうどうでも良くなるというか、勝ち目のない法戦に取り組めないセルマ。
何よりも、他の事なんて本当にそうでもいいから、ただジーンの目が見えるようになれば..。それだけが願いなんだね。

ジェフとの電話のシーンで、どうして子どもを産んだのか聞かれるじゃないですか。

抱きしめたかったんだと。この腕で、赤ちゃんを。

全く描かれていないけど、産む時の葛藤や、言葉にならない感情や落ち着きが伝わってきて、涙がでました。理屈じゃない。

キャシーは是枝監督の真実にも出てるよね。すごいなぁ..。

あとさ、昔って絞首刑見届けるんですか。
いや、惨すぎませんか。
衝撃でした。
すあまさえ

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