niu

ダンサー・イン・ザ・ダークのniuのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

時計の秒針の音がこんなに煩いと思ったことはないと思う。自分の嗚咽で彼女の「最後から二番目の歌」が聞こえなくなるのが嫌で、声を抑えて息が苦しくなった。紐が吊された時のドサっていう音が頭から離れない。

終始セピア色で繰り広げられる映像と生々しいカメラワークが戦争のドキュメンタリー映画みたいな胸にこみ上げる何かを突きつけてきて終始辛い。かなりの鬱映画だというのを知ってて覚悟を持って望んでたのに辛い。

自分には登場人物たちの行動が理解できなかったし苛々してしまったけどこれはまだ自分が幼いからなのかな。母ってこんなに息子が第一なのか。子供を持って母親になった時また見たい、その時自分はセルマに共感できるのか。

所謂“良い映画”ってどれだけ観賞後浸るかってところも多いと思うのですが、この映画はそれに関しては私的にトップでした。

心地いい虚無感に苛まれながらサントラ聴いてビッチャビチャに浸りたいと思います。
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