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ファウストのRIOのレビュー・感想・評価

ファウスト(1926年製作の映画)
3.8
煙で炙り出される悪魔との契約の文字

メフィストの何とも言えない愛嬌たっぷりは独特 街を覆いペストを蔓延させる真っ黒な翼の迫力 魅了されるカットが多かった

とても期待していたホムンクルスの登場がなかったのがとても残念だったけど
無垢で美しいグレートフェンと書斎に積み上げられた分厚い書物の山のカーブと街の屋根の急カーブが異次元

何故ゆえにファウストは悪魔と契約を交わしたのかグレートフェンが悪魔の罠にかかるまでの戸惑いだったりの描写にだいぶ時間が費やされた

グレートフェンのあまりにも酷すぎる姿は絶対に悪魔の誘惑に乗ってはならないという監督の決意の凄まじさがあってその仕掛けをした張本人ファウストによって見出だした愛を崇高な軸として昇華させたラストシーン

もう素直な心が汚れた自分には
人間は善であり真理を求めるもの それに対してメフィストは人間は誘惑には勝てないことを証明して神様からファウストを奪い取る事を宣言したその結果明かされる真理とは
それは その言葉は… という間にキリスト教的道徳観を見せられたと隔たりを受けたので人各々のファウスト解釈を感じました
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