いち

おおかみこどもの雨と雪のいちのレビュー・感想・評価

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)
3.0
母の愛と子供の自立

細田監督3作品目のおおかみこども。
シングルマザーの子供達への愛情と自立がテーマではないでしょうか。

私は後半の自立のシーンがとても好きで、母親の子供の自立への葛藤、そして決断には涙なしには観れません。
たくさんの愛情を注ぎ、困難に耐えてもいつか遠くへ巣立っていく子供達。親の偉大さ、大変さが改めて胸に刺さります。

後半は素晴らしいのですが、個人的に前半の子育てシーンが苦手です。
ありえない狼男との子供なので、これはファンタジーだよと釘を刺されてるのは、分かっているのですが、もう少しなんとかしてあげられなかったかなぁとか現実的なことを考えしまいます。
現実的なことを考えなければ、辛かったね。かわいそうに…と感情移入しやすいのかもしれませんが、とてもイライラしてしまいました。子供達は可愛くて癒されるのですが。

子育て中の親達よりも個人的には高校生ぐらいの子供達と親と一緒に観てもらいたい作品です。
いつもそばにいる、そばにいたあなたの両親、そして、目の前にいる子供達にあなたはなにを残してあげられるでしょうか。
きっと、大切な何かに気づけるはずです。
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