ハレルヤ

反撥のハレルヤのレビュー・感想・評価

反撥(1964年製作の映画)
3.8
イギリスで姉と共に暮らしているキャロル。姉が妻子持ちの男を家に連れ込んで情事を繰り返した事で、男性への嫌悪感が日々増幅していく。妄想と狂気に蝕まれていくキャロルはついに事件を引き起こすサスペンススリラー。

ロマン・ポランスキー監督の初期の作品。主演は現在も活動中のカトリーヌ・ドヌーヴ。そしてこのストーリー。期待値高めでの鑑賞でしたが、その期待通りの仕上がり。

オープニングクレジットでのキャロルの眼のアップからもう引き込まれます。そして劇中でもキャロルの眼力の凄みに自然と目がいきます。当時「シェルブールの雨傘」で一躍人気女優に躍り出たカトリーヌ・ドヌーヴの演技力の高さを見せつけられました。

そして不安感を煽る音楽も秀逸。特に随所で炸裂するドラムの連打なんかメチャクチャ印象に残ります。キャロルの不安定な心理状態を表す壁が粘土のようになったり、無数の手が飛び出たりする演出もなかなかのもの。あのウサギの丸焼きもインパクト大。

ロマン・ポランスキーの確かな演出力とカトリーヌ・ドヌーヴの美しさと狂気に満ちた演技。かなりの見応えを感じた良作。お勧めです。
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