身体感覚を手放さなかった映画監督の作品に接すると、それぞれの作品の内容がどういったものであれ、その語り口という意味で深く納得するところがある。そしてロマン・ポランスキーもまた、そうした監督のうちの1…
>>続きを読む初っ端のカトリーヌ•ドヌーヴの瞳のアップでやられた。男性恐怖症のキャロルを演じるカトリーヌ•ドヌーヴが、姉の留守中に次第に精神を崩壊していく様子が凄まじかった。
予想していたより、かなりホラー度が…
予期せずして、ずっと探していた「精神世界≒部屋」の視覚表現を行っている原点的作品を発見。
『PERFECT BLUE』(1997)や『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)、『HOUSE ハウス…
彼女のコップ♀には歯ブラシ♂が挿れられている。肥大化する嫌悪と共に伸びるジャガイモの芽。不快さが増すと共に腐り、ハエが湧く兎肉。彼女の心と供にひび割れる壁やクラッカー。反撥し合った欲求と嫌悪はキャロ…
>>続きを読む✓精神崩壊の美学
ひとり残された妹が見る幻覚がシュール。周囲の冷酷な扱いが閉塞感を助長し、隠喩巧みな演出がゆっくり静かに狂気を誘う。殺しのシーンはおどおどしつつも突飛で、まったく心が読めないヤバい…
監督の『ローズマリーの赤ちゃん』は大分前に観ました。
女性が誰しも多少経験したことある男性への嫌悪感。プラス幼少期のトラウマがあって、毎晩姉が隣でギシギシやってたらそりゃ病みます。
病んでいく過程が…
神経衰弱の女性主人公といい壁から突き出す大量の手といいこれは『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のおそらく元ネタではないか。ポランスキー映画では『水の中のナイフ』も微妙な力関係の変化によって破局を匂…
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