ゴトウ

スーパーサイズ・ミーのゴトウのレビュー・感想・評価

スーパーサイズ・ミー(2004年製作の映画)
3.0
豊かな食生活をしているから太るのではなく、安価なファストフード、ジャンクフード以外に選択肢がない貧しい層が肥満になる……みたいな話も聞くので、「自己管理できないから太る」的な物言いには賛同しかねる部分もある。が、ドン・ゴースクのような食生活まで行くと「他に選択肢がなくて」というのはちょっと違うような感じがしてくるし、「カロリーってなに?」と聞かれて全く答えられない街のアメリカ人(日本でだって「太るゲージ」みたいに捉えてる人もいるとは思うけれどいくらなんでも……)の姿は、ちょっとあまりにも呑気すぎるのではという気がしてくる。

一方で、人体に悪影響があると判定されるレベルの商品を売り続ける企業、ビジネスのためのロビー活動、根本的な解決にならないにも関わらずリリースされ続ける「健康食品」などなど、消費者をまさしく「食い物」にするビジネスのあり方の邪悪さも印象的。ジョブズがガキにスマホ持たせなかったみたいな話の胸糞悪さって、倫理とか善意より金儲けの優先順位があからさまに高いところにある気がしていて、いくら人がバカでもそれにつけ入って中毒にするのが一番悪いと思う。そういうところまで「自己管理」「自己責任」として責任転嫁されることに怒るべきであって、賢しらぶってなぜかマクドナルド側に肩入れするような物言いこそ豚だろうが‼️

などとついヒートアップしてしまいましたが、見た目で露骨にデブになったりしないので、肝心の「マクドナルド食い続け実験」はあんまり画力がなかった。体内はボロボロになっていたのでやはり恐ろしいのだろうが……。
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