ちぃ

フリーダム・ライターズのちぃのネタバレレビュー・内容・結末

フリーダム・ライターズ(2007年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

★4.2 ロサンゼルスのロングビーチ。新任国語教師のエリンは、ウィルソン高校に赴任し、やる気に満ちていた。この学校は近年、学業上の人種差別撤廃の為、もともと白人だけが通う高校だったが、今では誰でも通える学校になっていた。その精神に感銘を受け、この学校で教鞭をとることを誇りに思っていたエリンだったが、この地域、この学校での人種の壁は厚く、誰もがそれぞれの人種を敵対していた。なんとかみんなを一つにしたいと考えるエリン。ある日、ラテンアメリカ系の生徒が黒人の生徒容姿をバカにした落書きを描き、エリンはそれを見てユダヤ人の迫害もこういった理由から始まったことを説明。生徒たちは、そのことに興味を示す。みんな自分が一番辛い思いをしていると思い込んでいたが、アンネの日記を読んだりしながらユダヤ人、ホロコーストなど理解を深めていった。
そして人種の壁を越え、だんだんとクラスが一つになる。そしてエリンが授業を持つようになってから2年がたった。彼女は新任教師の為、高学年の授業を持つことができない。彼女のクラスの子どもたちは何とかしてこれからも彼女のクラスの生徒でいられるようにと願い、その願いが通じるのだった。
わたしが、感想を書いたところで陳腐になる。これは、見るのが一番。自分はあまり感じたことのない、人種壁の敵対心。
事実だというからエリンには頭が下がる。バイトをして生徒の教材を買ったり、彼らをディナーに招待したり。早い段階で劣等な生徒を学校から排除したい学校側は、面倒を起こす生徒には目もくれず手もかけない。それこそが、学校の治安を守ることで、生徒の気持ちを変えることなどできないと信じている。
生徒に寄り添い、家庭を失ってしまったエリンだけど、生涯をかけて何か熱中できるものを得られるって素敵だなと思った。
ちぃ

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