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世界の中心で、愛をさけぶのsのネタバレレビュー・内容・結末

世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

ずっと見たかった映画をやっと鑑賞できた。

高校生の時、人生で初めて好きになった人がこの世を去った。今なお気持ちに整理がつかない朔太郎が、カセットテープから聞こえる声に導かれるように柔らかくて儚い思い出と記憶を辿る。

映像に温かみがあってすごく好きだった。そして、写真屋のおじいさんが言ってた「天国っていうのは生き残った人間が考えたもの」というような言葉に一瞬ドキッとした。その通りだと思う。天国という場所を信じているわけではないが全く信じていないわけでもない。そういう人多いと思うけど、これは死後の世界への一縷の望みの現れなんだと感じる。今まで死んでいった人にもう一度会いたい。そういう思いが形となったのが「天国」。
でもそれにすがりついたって何も生まれないし、前に進めない。そもそも幻想でしかない。結局残された人間にできることは、過去に残してくれた思い出と記憶を整理すること。美化したっていいと思う。過去に蓋をして大切に保管する、そして未来へと進んでいく、それが生き残った私たちの役目なんだと感じる。
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