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ザ・ライト -エクソシストの真実-のtheocatsのレビュー・感想・評価

2.7
葬儀屋稼業に嫌気がさしたアメリカ青年が、逃避のために神学校生となるも、動機不純のため神学に打ち込めずそこからも逃避しようとするが、奇妙なめぐりあわせでローマバチカンの「エクソシスト養成講座」を受講することとなり、実際のエクソシストの悪魔祓いの助手も務めることになる。
そしてそのエクソシストが祓ったはずの悪魔がエクソシストに憑依し、見習いエクソシストに過ぎないアメリカ青年がエクソシストに憑依した強大な悪魔を追い出すことになった・・・


つい最近アメリカ人警官のエクソシスト本を読んだこともありこのDVDが目に止まり、上の概要とホプキンス出演ということでもしや名作?とレンタルし視聴したのだが、結果から言えばズッコケもいいところ。

多少の不気味さは感じられても「強大凶悪な悪魔」という恐怖心が全然高まらないのね。
だもんだからホプキンスが渾身の悪魔祓いの演技をしても、こちらは白け冷めた心境で傍観するような感じに終始。
そのホプキンスが悪魔に乗っ取られてからの顛末は、主人公青年の押しの弱さも相俟って更なるトーンダウン。

いわば「生煮えエクソシストドラマ」という印象が残されただけ。
展開も散漫で凝縮感には欠けていた。

ディスク特典としてカットしたシーンがいくつか12分収められていたけれど、全部盛り込んだ方がまだ良かったかもしれないとも思われた。

以上の通り映画の感想は宜しくないが、先のアメリカ警官エクソシスト書籍は正しくリアルな話で、悪魔は同業仲間に不和をもたらしたりエクソシストの家族を標的に攻撃するなど、正統な悪魔祓い知識と図太い胆力がなければ勤め上げるのは不可能な過酷な業務。無報酬だしね。
もし自分や身内が憑依されたらと想像すると、ぞっと身震いしたものだ。

ああ・・映画もその程度の恐怖感さえもたらしてくれたらなぁ・・なんて思っちゃったね。
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