このレビューはネタバレを含みます
①どんどん…惹き込まれていく。
画面に向かって「早く〜っ!」「言うなっ!」と叫んでしまうほど入り込んだ。
『殺人の追憶』同様に実際にあった事件「ソウル20人連続殺人事件」を元にした物語
ミジンの結末の哀れさなど先の展開を想像してしまい、途中で見るのを何度も止めようと思ったが、この映画の持つパワーに押され最後まで集中して見てしまった!
『 殺人の追憶 』のような未解決のまま終了する後味の悪さを想像していたのでラストはほっとした…が、ミジンの想いや娘の事を考えるとやるせなさが大きく残った。
②次第に変わっていくジュンホ
ミジンを無理矢理仕事に出してしまった罪の意識からミジンを助ける為に、そしてミジンの娘の為に、必死になるジュンホにどんどん感情移入してしまう
ミジンの家に行きふたりの幸せそうな写真を見て揺れ動く
車の中で娘が母を想って泣き叫ぶ、ジュンホは必死にどこかへ電話をしている…しかし画面は無音( 監督談「弱者の叫びは世間には届かない」事への揶揄 )
娘を抱いて必死に病院へ駆け込む
犯人にトドメを刺すか躊躇している時、ミジンと娘の顔がよぎりカナヅチを振り上げる…
気付かなかったミジンからの電話…後で聞くメッセージ
そしてラスト、娘の寝顔を見守り小さな手に触れるジュンホ……あ〜切ない。
③親として子供に先に逝かれるのも辛いが、幼い子供を遺して自分が先に逝くのも辛い。特にこんな家庭環境だったら…
同じく韓国映画の傑作『 アジョシ 』と母子家庭の母親が殺され、幼い娘が残るという結末は似ているが、母親の扱いで後味が大きく変わる。
『 アジョシ 』は母親の存在感が小さいので何度でも観たくなる。
こちらは母親の存在感が大きくバットエンドなので良い映画だが悲しくて二度と観たくない!
👇2018年追記
鑑賞後のダメージを考えると観たくなかったが観てしまった。
面白さが半減してもいいからハッピーエンドにして!と思いながら^_^;
ナ・ホンジンの映画はどれも面白いが暫く尾を引く。
2015/7/20 DVD✍️
2018/4/24 CS