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蜘蛛巣城のkaoruiのレビュー・感想・評価

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)
3.5
黒澤活劇の真骨頂の今作を劇場で観ることができるなんて、感謝感激。
怪しい森を生き物のような霧が包み三船たちを彷徨わせる。夜露に黒く底光りする藪の絵の向こうで白く光るモノノケの唄が不気味に震える。
ようやく霧を抜けた先にドンと城が画面いっぱいに佇む絵に目を瞠る。

突然能の調べに合わせてテキパキ動く山田五十鈴や弓で射られゆっくり死んでいく描写は本当に怖い。
そして一本ヒュンと首を貫いた時の三船の顔!

そやけど三船さん、志村喬を敵に回したら絶望的にあかんこと、よく知ってるやろうに。
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