彼はいつも優しい目をしていた。
メアリーと駄弁っているときも
奥さんに怒られても
エレベーターの中が混み合って
女達がくっちゃべってても
お父さんの死に目に間に合わなかったときも。
ゆったりと時間が流れていて
そのひとつひとつどれもが愛おしく感じる映画。
登場人物みんなどこか抜けてたり
どこか足りなかったりだけど、
それがすごくいい。
小さめのキャリーバッグと
夕方のガソリンスタンド
誰もいない昼間とオレンジジュース
吹きさらしのコンテナと青い空
煙草と濃くひいたアイライン
「 寂しさと寂しさは相性が悪いんだ 」
「長い間子供でいすぎたよ」
「多くは語らない方がいい。一緒にいれば何とかなる」
「大丈夫、何も間違ってない」
「13歳の時に裏庭でしたキス」
きっとここが帰る場所