雨のなかの男

僕は戦争花嫁の雨のなかの男のレビュー・感想・評価

僕は戦争花嫁(1949年製作の映画)
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こんな素晴らしい作品をまさかAmazonで再び見ることができるとは。まさに絵に描いたような逆三角形のスタイルを誇るケイリー・グラントを、わざわざ狭い空間に押し込め、滑稽な服を着せ、台無しにして喜劇的にするのだから、ハワード・ホークスのスクリューボール・コメディはたまらなく面白い。『赤ちゃん教育』(1938)でグラントに異性装をさせ、とち狂った状況を「なぜなら僕はゲイ(陽気)だからさ!」と言わせしめたホークスは、またしても彼をいじめる。彼の理想的なルックスや紳士的な振る舞いに歪みを加えないと、この手の喜劇は始まらない。
何より、本作が『赤ちゃん教育』の単なるリメイクで終わらないのは、男女の戦いが早い段階で決着するにも関わらず、ここにきて軍人という設定が生きてくる。二人の愛の成就が都合が悪いかのように軍紀とヘイズ・コードが二人を阻む。初夜を台無しにする露骨さったらない。自分の中でこんなに愛おしい喜劇は他にない。
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