なんかすごい映像を見た。分からない。すごい。グロテスクだった。素敵だった。
世の中のあらゆるものが言語化されている昨今、言語化できないものにも価値がある。宝石に、景色に、赤子に、人との関わりに、説明できない美しさを感じることを改めて思い起こす。
こう書くとスゴくやばい人みたいですが、映像美の暴力をボコボコに浴びれるサスペンス。
映像の中に意味しかないので見ていて楽しい。映像の端々に出てくるオブジェに意味を見出そうとして勝手に見入ってくる。
ロケーションがめちゃくちゃいい。空の青、砂丘の黄金色が眩しいオープニングは強烈。そこを経て、無機質な白のオフィス、日差しの明暗がキレイで膝を打ってしまったのでなんか負けた気がする。
題材が夢、無意識なのでとりあえず細工の意図が強烈。自身を無味乾燥と認知していると砂漠。殺人鬼の無意識下は不気味でオブジェクティブ、そして自己を肥大化した世界。もてなす世界は華やかな桜が舞う。
言語化できないことの素晴らしさを味わえる作品。