むらたろう

野良犬のむらたろうのレビュー・感想・評価

野良犬(1949年製作の映画)
4.2
その日は、おそろしく暑かった。

新任刑事はある日、徹夜明けで射撃訓練に参加した。その帰りのバスの中で彼はスリに遭ってしまった。
盗られたものは、ピストル。

主人公のピストルのせいで事件が起きたり、別の事件が解決したりするがこれがまた面白い。トントン拍子に進んでいく物語から目を離したりなんかしたら大事なことを聞き逃しますよ。

戦後まもなく制作された映画で実際の闇市で新任刑事が歩き回るシーンが撮影されたそうだ。なんかすごい。電車の中でモノを盗られて刑事になった若者と、闇に染まった若者。どちらが正義とか悪とか、そんなの私たちには区別できない。社会の闇ってだれのこと?だれが決めたの?ふとそう思った。

まあとにかく、三船さんのハンチング帽は最高だ。
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