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暗い鏡のiceblueのレビュー・感想・評価

暗い鏡(1946年製作の映画)
4.0
高校の時友人が、別の学校に通っていた双子の妹と入れ替わり、席の周囲の数人にだけ打ち明けて協力してもらいながら一日過ごしたという話を思い出す。「ちょっと髪の雰囲気変わった?」と言われたくらいで何事もなく過ごし、翌日知った担任が「卒業までにもう一回抜き打ちでやってくれ。次は絶対見破るから。」とものすごく悔しがったという話、忘れられないエピソードなんです。自分にそっくりの人間が常に身近にいるってどんな気持ちなんでしょう。
   
この双子の友人はお互いとても仲良しでしたが、こちらの双子はちょっと複雑な関係。一方に殺人容疑までかかってる。
目撃されてるのにそっくりすぎて、え?どっち?ってみんなわからないから逮捕できない。双子登場シーンは抜群です。
 
刑事がお手上げなので、精神科医が心理テストしながらそれぞれの本性を探る。じわじわとその歪んだ性格が露わになってくる終盤の展開が面白い。鏡に写る姿はそっくりでも左右は反対。つまり別の姿とも言えるんですね。
   
オリヴィアの双子演技はさすがの迫力。不仲の実妹ジョーン・フォンテーンとの関係がよぎること間違いなし。
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