yaaa

はなればなれにのyaaaのレビュー・感想・評価

はなればなれに(1964年製作の映画)
4.0
題名からゴダールの映画というよりも、タランティーノの昔の制作会社の名前であるという所で興味あり、その系列で日本の怪談師のいるバンドの名前の由来でもあるという影響力。
男二人と女一人による安い犯罪モノということであるが確かに男と女と車があれば映画はできてますなあ。
話の筋を追うというような映画でなく、アンナ・カリーナが出てるだけあって彼女を眺めてるだけで眼福。
目の下にくまがあるようなちょっと幸薄いホラーモードの表情の彼女だが、世間知らずのちょっとバカぽい役はちょっと新鮮でなかなか見てられる。
男に会いにいく所なんて、ジャンプカットで済ましたらいいのに延々アンナさんの挙動を映すなんてアンナ映画としたら満点。
有名なダンスシーンも音楽なしで現場で撮ってたんだと仕上げの巧みさに驚く。
ルーブル美術館疾走のバリバリの即興性も不意に登場してドキッとする。
画面からアンナさんがフレームアウトしてからの背景の鏡に誰かスタッフが見切れてると思ったら、アンナさんだったりして適当と思わせて計算通りかよな緻密さも楽しい。
何故か「冬」なのもいい。
yaaa

yaaa