又野克明

さようならCPの又野克明のレビュー・感想・評価

さようならCP(1972年製作の映画)
5.0
まず難解な言語をしゃべっている登場人物たちをただ眺めているだけでグイグイ引き込まれ、原監督は究極の作品を作ったんだなぁと誤解してしまい、挙句の果てに見終わってから「字幕」の存在に気付く。しかし、そこでこの映画の、日本人の映画でありながら、そしてさらにCPの障がい者が持っている言語障害に配慮して字幕を設定するという。ここが面白い。

初め、今回のレビューをどう書けばいいのか見当が付かず、レビューを読んでみて、読んだ上で考えて自分の主張を作ってみようと、様々なレビューを読んだ。しかし、読み終わってから、誰かと同じではいけないことをさとって、今こんなレビューを書いている次第である。

誰かのレビューを読んで、それと似たことを書くのは、この映画にも失礼に当たる。しかし、この「自分独特のレビューを作り上げること」を教えてくれたのも、他の誰かのレビューかもしれない。私はもはやこの映画の内容について何かを書くことはやめた。誰かが確信をついた文章を書いていたからである。

しかし、私は今、なにをしたいのであろうか?そうだ。私は自分に納得がいくためだけに書いている。誰かが評価してくれても、自分に納得がいかなかったら、それはダメなのだ。そして、自分に納得がいったら、誰も評価してくれなくても、それは良しとしていいのだ。そんなこんなで、わがまま勝手なこのレビューを終わりにする。私はもう自分では納得がいくことができた。そして、さっき言った通り、それはいいことなのだ。
又野克明

又野克明