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真夜中のカーボーイのるのネタバレレビュー・内容・結末

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

1969年なのでドンピシャに前衛的な印象。アメリカンドリームを叶えることを信じて上京してした青年と、脚が悪く病持ちでギリギリ食い繋ぐ詐欺師のバディ関係が肝。最初から最後まで2人の夢と人生に前進は観られない、ずっと同じ場所に止まっている感じ。やっと、という思いで乗り込んだバスから少なくともリコは降りられない。「そうだよね」な苦しい夢半ばなラスト。突きつけられるのは現実ばかりできっと今も変わらない。

クラクラするような印象的なフラッシュバックやカットイン、街並みに対してやけにじめっとした汗と脂の感じやニオイが画面から出てきそうなリアリティ。同じ作品でのみせかたと考えると非常に面白い。
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