ミシンそば

秘境のミシンそばのレビュー・感想・評価

秘境(1949年製作の映画)
3.8
かなり珍しい作りの西部劇。
過去と現在(恐らく1940年代)を繋ぎ、フィルムノワールとサスペンスの要素を全部盛り込んだ欲張りセット(さすがにサスペンス要素は弱いが)。

あの時代の西部劇の顔と言うべきグレン・フォード主演で、後にオスカーを獲るギグ・ヤングや監督業にも挑戦していたアイダ・ルピノが脇を固める。
ファム・ファタール的な悪女(とだけでは言い表せないがクソ女ではある)アイダ・ルピノは特に好演で、美しい気品を纏いながら全登場人物中で一番醜く、この映画の奥行きを実に複雑に仕立て上げていた。

黄金に群がる者の欲望(過去現代問わず)の、欲張りセット。