ENDO

ロケーションのENDOのレビュー・感想・評価

ロケーション(1984年製作の映画)
4.2
何故かジャック・ロジエの『トルテュ島の遭難者たち』を強烈に想起させる行き当たりばったりのバックステージ映画!ハワイアンズは県民にとってはお馴染みだけど、自分が生まれる前のいかがわしい感じ最高。大楠さんが二重化する『ツィゴイネルワイゼン』的な展開。冒頭のオーバードーズでぐっすり眠る隣で三角関係が拗れる。柄本明の福島弁。吉原温泉で粉まみれの加藤武。精霊流しの宵闇の群青のあとに都会の安アパートでようやく安眠できる。何てステキな終わり方でしょうか。乙羽信子と殿山泰司のあえて狭量な脇役も良い。マジックリアリズムにも通ずる土着的で野蛮な映画を日本でも実現できていた事を実感して涙。隔世の感。
ENDO

ENDO