Yannie

スラムドッグ$ミリオネアのYannieのネタバレレビュー・内容・結末

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

私がインド映画や、インドをテーマにしたを見るようになるきっかけになった映画。
 
主人公の男性(ジャマール)が警察官に拷問されているシーンから始まるので、少し刺激強め。でも、ストーリー展開がしっかりしていて見やすい、なおかつ面白い。

スラム出身で、きちんとした教育を受けていない主人公が、なぜ問題に正解し続けられたかを"ミリオネア"、"過去回想"を交互に交えて見せてくれる。ここが好きなところ。
この"過去回想"で、フィクションもあると思うけど、インドの残酷で過酷な現状を見ることができる。
孤児院での友達が汚い大人に「歌が上手くなったらプロになれる」と信じ込まされて、歌が上手くなった時に何人かの大人にわざと失明させられるシーンが衝撃的。失明した子供は生涯路上で歌を歌って物乞いをさせられ、物乞いで集めたお金は全て大人に奪われてしまう。
あと、主人公がファストフード店で、水道水を空のペットボトルに入れて、キャップに接着剤をつけて、あたかも新品のようにして客に飲み水を提供しているシーンがさらっと挿入されていたのも衝撃やった。
日本でこんなことをしたら映画が一本作れるぐらいの大問題(言いすぎ)
インドでは水道水を新品の水と偽るぐらいは日常茶飯事なんかなって思うと、日本との違いに驚かされる。

こういう知らない世界を見れるのは映画のいいところで、特にインド映画では良くも悪くも新しい発見や学びがたくさんある。そういうことに気づかせてくれたこの作品が、私をインド映画の世界に引き込んでいった。
Yannie

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