スラムドッグ$ミリオネアのあつおのネタバレレビュー・内容・結末

記憶を頼りに、運命を切り開く物語。
主人公ジャマールは「クイズ$ミリオネア」の解答者。場面は理由も分からずに拷問を受けるシーンから始まる。それは「クイズ$ミリオネア」でイカサマを疑われている為だ。スラム育ちの無教養なお茶くみが、全問正解をする訳がない。しかし彼の人生を辿れば、何ら不思議なことはない。壮絶な人生を送った彼は、その節々でクイズに正解するためのヒントを得てきたのだ。スティーブ・ジョブズの言う、「コネクティングドット」に近い感覚か。人生の苦難は、最終的に良い方向へ向かう。そう信じられる作品だ。
ユダヤ人の成功哲学「タルムード」の中にも、「ラバイの最悪で最良の災難」についての話がある。彼は全財産を失うも、それが功を奏して、命を救われる。困難な状況に陥っても、それを幸運と捉えるか、不幸と捉えるかは当人次第だろう。
主人公ジャマールが幸運を掴み取ったのは偶然であるが、彼がそれに見合う努力をしたのも事実。自分自身、いかなる時も諦めない心を持ちたい。