「スラムドック＄ミリオネア」を観た。
今年の第81回アカデミー賞で＜作品賞＞含む最多８部門を受賞した作品。
インド・ムバイのスラム街に生まれた青年ジャマールがテレビ番組「クイズ＄ミリオネア」に出演し、賞金を獲得するが、インドのスラム街で育った少年が正解を知るはずがないと不正を疑われ逮捕される。ジャマールがなぜそれほどの知識があり、この番組に出演するに至ったのか。警察の尋問によって、真実が明らかになっていく。
スラムの出身というだけで、強く偏見を持たれる青年ジャマールの想像を絶する境遇とミリオネアがどうも繋がらないと思っていたけど一問一問答えていく度に、回想されるジャマールの幼少時代を見ていきグイグイと惹き込まれた。
彼らの経験してきた極貧の環境は報道番組とかである程度知ってはいたけどまさに生きるか死ぬか、生ていく為には何でもするその状況は日本でのうのうと暮らす私たちには考えられない現実でありインドのひとつの側面。
話はちょっと出来過ぎてるながらもジャマールの経験してきたものとのバランスを考えるとまぁそれもありかなと思わせる。 多分。
ラスト近く、最後のクイズシーンは熱くなりグッとくる。こういうのは弱いなぁ。
運命を信じたからこそなり得たストーリーなんだなぁ。
おそらく監督のダニー・ボイルはこの作品をインド映画としたかったんじゃないかな。
最後のジャマールたちのダンスシーンを見てそう思った。
アカデミー賞作品というと正直微妙なところはあるけどそれは差し引いてもインドの現状など知る上で大事な作品だと思ったし、それ以上に運命を信じる強い意志が自ら人生を切り開いたと素直に思える作品だった。
ちょっと都合いいけどね。
あと音楽もめっちゃいい！
ひさびさに映画のサントラ欲しくなりました。
（2009年04月20日レビュー転載）
