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忠臣蔵のtheocatsのレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1958年製作の映画)
4.1
これぞ「正調・忠臣蔵」ということか・・

今となっては様々な見方も出てきて、「浅野はバカ殿だった」「吉良の振る舞いは当時としては真っ当」なんて説を読んだりすると、必ずしも仇討ち行為を正当化したり、四十七士に傾倒共感はし辛い心境。

そんないささか冷めた状況にありながらも、当時としてはかなりの大作であるのは間違いなさそうな本作品を、いわば興味本位で確認したく視聴開始。

導入部「殿中刃傷沙汰」までがえらい早い展開で、吉良上野介が典型的な「悪役」演技なのにちょっと笑いたくなる。

で、それ以降は多くを端折るが、敵味方の間諜スパイ合戦や、家族・夫婦・恋人エピソードも多数折り込み、中だるみなく、必要な要素は盛り込みながらそつなく展開していくうちに、徐々にこちらにも熱が入りつつ引き込まれていく。

そしていよいよの討ち入り場面は比較的あっさり終わってしまったとは言え、総体的にこれだけ見させてくれたら十分満足という気持ちににはなった。

家建物の階段手すりがボヨンボヨン動くなどセットの安普請が気になったりもしたが、それもご愛敬。
立派過ぎる正調「ザ・忠臣蔵」でしたよ。
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