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鶴八鶴次郎のmanonのレビュー・感想・評価

鶴八鶴次郎(1938年製作の映画)
4.5
川口松太郎原作の映画。男女の物語。語り口調が清々しく、粋でかっこいい。惚れ惚れするものがありました。新内の名コンビ『鶴八鶴次郎』とは、鶴八が女、鶴次郎が男。芸の道に関してふたりは一切の妥協は許さず、喧嘩が絶えなかった。でも、本当は惹かれあっている。ふたりで寄席をはじめようと準備をするも、また大きな喧嘩をして別れてしまう。鶴八は、人の妻となり、鶴次郎は落ちぶれる。二年が過ぎて、仲間のお陰で、ふたりは共演するのだが、鶴次郎が鶴八にダメ出しをした。鶴八は啖呵を切って出ていった。「芸や人気が何になる」鶴次郎は、鶴八のことを今でも好きに決まっていた。と、鶴八の激しく稽古をする三味線が聞こえてきた。鶴次郎になんと言われても、彼女は家庭よりも芸人の道を選ぶのだろう。気の強い女だ、負けてない。人情に溢れラストは泣けた。
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