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仮面/ペルソナの白のネタバレレビュー・内容・結末

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

本当の自分でありたいと思っているが、いつも自意識に縛られている。
他人の目に映る自分との大きなギャップ、”さらけ出したい”という激しい欲望。
裸にされ、切り裂かれ、無になってしまいたい。何を言ってもウソになり、あらゆる仕草が演戯。
身動きをせず、沈黙すればウソをつかずに済む。自分を外界から守れる。もう心にもない演技をしなくてもいい。
しかし現実は非情だ。割り込んでくる現実を完全には遮断できない。
誰も自分の真の姿など気にもかけてくれないのに、安心できるのは演技しているときだけ。だからこそわざと口をつぐむ。自分の弱さを逆手にとる。
気が済むまで芝居を続けよう。いづれ飽きればやめるはず。今までも色んな役に飽きたように。
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