ドブさらい亭ヘドロ

仮面/ペルソナのドブさらい亭ヘドロのレビュー・感想・評価

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
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兎に角喋る看護婦と兎に角喋らない女優の二人芝居
しかし、ほぼ独白に近いアルマの喋りは殆どエリーサベットの言葉になる事もあり、どこまでがどうなのかが段々と分からなくなりました。2人が独りである時もあるし、時間も場所も飛び越えたりもしていました

でも、難解とも感じませんでした
どちらかといえば感覚で観る映画なのではないかなと思いました
解釈が正しいかどうかは分かりませんが

言葉も沈黙も虚しく同等に響く様はまさしく人が生きている日常そのものなんじゃないかと思いました
誰が自分の事をどこまで理解してるもんでしょうか。いつだって人間は何処かで誰かの登場人物であり、それを演じてるんじゃないかと思います。昨日の誰かの言葉は明日の自分の言葉になったりするのが日々の生活なんじゃないかと改めて思わされましたね

今みても52年前のベルイマンの映像や言葉の表現は十分刺激的でした
モノクロってやっぱりいいですね
いつまでも古くならない