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仮面/ペルソナの427のレビュー・感想・評価

仮面/ペルソナ(1967年製作の映画)
4.8
アルマとエリザベートどちらの人格が言葉にしていたのかもわからず、そもそも2人の人間が存在していのかもわからない。融合したのかもしれない。少なくとも分かり得たのは「顔」その物にはその個人を表す能力がないということである。「顔」が個人を完璧に表し得ると信じている人は巧く仮面を偽り被ることで容易く騙せる。また、人間は故意に仮面を被ることもあれば、無意識に事象が起こる度に仮面を被り続け何十、何億と重ね続けているのかもしれないと考えた。それ故に周りの人間の仮面を無意識に模倣して作って被っていて、自分が模倣品の仮面をつけていると何気なく周りの人間に聞かされ初めて気づきハッとするのではないか。人の個性と思えるものは全て仮面の組み合わせの違いにすぎない。仮面の下にはいかなる人間にも「無」だけが存在している事をアルマは悟りエリザベートに優しく教えたのだと自分は解釈した。
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