このレビューはネタバレを含みます
【 抗い、愛す 】
突然、未知の生命体による侵略により地球が戦場と化す絶望。あんな状況を前にしたら、「あぁ,終わった」「もう,どうでもいいや」となってしまうだろう。しかしトム・クルーズは違った。
彼もまた絶望したに違いないが、それでも出来ることをしたのだ。つまりどんなに絶望的であろうが生き抜こうとしたのだ。逃げたけれど、逃げていない、とも言える。でもあまりにも絶望的なものだから、「やれることはやろう」といった一種の安堵、すなわち悟りのようなものが垣間見れたのも深かった。
とにかくここで大切なことは、その時その時に出来ることに最善を尽くすこと。そして、まずは自分(たち)を最優先に考えること。身勝手と思われそうだが、自分たちが助からないと、周りを助けることはまずできないから。
そして諦めムードが漂う中、自分だけ必死に前進していたらいつの間にか、希望に触れていた、という顛末。壮絶しにて極論だけれど、なんだか僕はこれを、人生の縮図なように感じた。