nao

ニュー・シネマ・パラダイスのnaoのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます


久しぶりに見ることが出来た

何度見ても美しい

ニュー・シネマ・パラダイスは、全てが映画愛に溢れ、どこか懐かしい記憶を追体験させてくれる
それは単にノスタルジーというだけではなく、全編に「映画の力を信じる」というテーマが貫かれ、そこに人の胸を熱くするものがある

アルフレードの死を聞き、久々に帰ってきたトト
2人は親子のような友情関係を結ぶも、時の流れとともに街も変わり、人も変わり、何もかもが変わっていた

「故郷を振り返るな、手紙も送るな、おまえはローマで大きくなれ、羽ばたけ」と突き放してトトを送り出したアルフレード

短い一生の中で、精一杯生きること
愛をみつけること
「自分のすることを愛せ」と遺言のようなアルフレードの言葉と共に、トトに遺した形見のフィルムの映像は、切り捨てていた部分をつなぎあわせ凝縮された人間の1番愛しいシーン
失った親族、別れた恋人や友人など人生に関わった「自分自身の愛の思い出」も蘇り涙が溢れてくる

そこには年月というものの重みがあり、人の数だけ喜びや苦悩がある。この映画は本当にたくさんのことを思い出させてくれて、忘れていたことをもう一度教えてくれる

これは年の離れた友人同士、子と母、男と女、故郷と映画館、そして何よりも映画を愛するすべての人々のための物語

当たり前の日常の中に、目一杯の映画愛を感じることが出来た2020年最後の映画
nao

nao