リキ

ニュー・シネマ・パラダイスのリキのレビュー・感想・評価

5.0
一番好きな映画。
初めて観た時から、"いつかこの作品を劇場で観ること"がずっと夢だった。

数ヶ月前、『ニュー・シネマ〜』が上映されるというツイートを発見。会場はもうすぐ閉館となる中洲の劇場とのこと。
(帰省も兼ねて)名古屋から帰ることにしました。

平日昼間なのにほぼ満席。
すすり泣きの声、笑い声、本編もさることながら観客席からの音も良かった。
閉館間際の劇場での鑑賞という、作品ともリンクするからこその独特の雰囲気でした。

本編はもう色んな人に語り尽くされてますが…やっぱり良いものは良い。良いのです。
「自分のすることを愛せ」「郷愁に惑わされるな」「故郷も2,3年経つと変わってしまう。…」等々。トトと同じく故郷を離れた身として、一言一言が沁みる。

トトと数十年ぶりに会った街の人達は「大きくなったね、立派になったね」って言ってた。喋ってないけどそういう目だった。

あとは廃れたパラダイス座で、トトが目を遣る先とかも…
うん、何から何まで書くのは野暮だからやめます。

劇場中に来客からの手紙が貼ってあるのを見て、ここもパラダイス座じゃないかと。
ここに通い詰めた人生じゃないから、羨ましくてちょっと悔しかった。けど、あったかーーい気持ちになった。

ちょっと熱くなって長文になった。失礼しました。
が、こういう作品も気持ちも大事にしたい。

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▼2020/07/04 のときの 記録
トトのお母さんの台詞、
「故郷にあるのはまぼろしでしかない」だったか、あれは滲みた。
リキ

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