いしはらしんすけ

ニュー・シネマ・パラダイスのいしはらしんすけのレビュー・感想・評価

3.8
言うとくけど(誰に?)こういう超基本のやつとか結構観てないので、何気に初見です。きっかけはベタにエンニオ・モリコーネ追悼マターということで。

そりゃまあ当然良く出来てまさぁね。

前半の怒涛の映画史オマージュは世代的にピンときませんが、映画が娯楽の王様だった時代への郷愁は全世界&全世代対応なので、ある種の切なさや喪失感をきっちり体感させてくれます。

主人公・トト(サルヴァトーレ)の望郷物語としてもウェルメイドで、年齢的にも共感度高いけど、個人的にはアルフレードの一生によりグッときますなー。

あとシチリア島の夢のように美しい風景を捉えた映像とメロウなサントラのコンボの、なんとセンチメンタルなことよ。

ただエンニオ巨匠のスコアはさすがのハイクオリティなのだが、案外曲想自体は少なくてバリエーション使い回し&やや供給過多なきらいがあって、名曲揃いなだけにちょいくどさも感じちゃいました。約3時間の完全版だとちょうどいい塩梅なのかもしれまへんが。

「ノスタルジーに惑わされるな。自分のすることを愛せ。子供の時、映写室を愛したように」うん、名言ね。