こまち

ビフォア・サンセットのこまちのレビュー・感想・評価

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)
4.7
お互い思い合っているが故に思いを届けられない切なさ…

前作は、電車で出会い意気投合した2人が別れまでの短い時間の中で、言葉と愛を紡ぐときめきがあった。

今作は、そんな2人が9年ぶりに再会するも、お互いパートナーや家族がいる。
再会の喜びはもちろんだけど、2人の会話や表情から、もし約束の日に再会していたら、もしこの人と結ばれていたら、また別れないといけないのか、という複雑な心境が伝わってきて胸が苦しかった…

言葉にしたら崩れてしまいそうなその思いをずっと胸に秘めながら2人が話している様子は、前作よりももっともどかしい。

9年間という月日の重みも感じさせながらも、芯は変わらない2人が素敵だった。


私の場合他の作品だったら、パートナーおんのに何しとんねん!ってキレてしまうところだけど、パートナーの存在はあくまでも会話の中に登場するだけ、というのと、前作からの愛ゆえに結ばれない2人を見ていると全く怒りの感情が湧いてこない。
せめてこの2人の時間は楽しませてあげて…と思うほど。
ビフォアシリーズすごい。
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