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さよなら子供たちのmhのレビュー・感想・評価

さよなら子供たち(1987年製作の映画)
5.0
戦争ものくくりで映画見てて、あれ、なんでこれ借りたんだっけ? とよくわかんなくなるほど、序盤は戦争の匂いがしない。
途中で空襲警報が鳴ってようやくそれとわかる。
「親独義勇兵」「ババリア人(バイエルン人)」「ペタン派」「マキ(抵抗組織)」など、ヴァシー政権下のフランスに詳しくないと登場する単語がわからない。おれはググった。
高級レストランでも配給切符が必要だったり、魚がもう入ってこなくて、兎を食ってたりする細部も良かった。
クソみたいな親独義勇兵を諫めるドイツ兵。フランスでも我が物顔のゲシュタポは相変わらすやばかった。
そんなことよりも、この映画の素晴らしさは別のところにあった。
戦争ものって、そのテーマに巨大さ故に、日常生活が描けてないことが多いと思うんだけど、これは違う。
青春ものであり、ブロマンスものでもあった。
ラスト、主人公の目にたまった涙が美しい。
ずっと心に留まり続けるタイプの映画。
ほんとうに面白い。
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