ミュージカルの才能がない人が撮ってしまった、という虚しい惨状ばかりが印象に残る映画……
やっぱルメットじゃダメでしょ。
肝心のミュージカルシーンのほとんどが、だった広いセットでダンスしてる群衆をやたらと極端な引きの絵で撮り続ける、という東京オリンピック開会式さながらの惨めさ……あとなんかダイアナ・ロスの独唱になると今度は、バストショットで“熱唱芸”を撮りっぱなしでこれまた芸がない……
というかミュージカルやるぜってことでちゃんと撮れちゃうスピルバーグとかトリアーとかケン・ラッセルとかってほんとすごいんだなぁ。
演者さんはほんと頑張ってるし、歌もすごく良いのはあるんだけど、いかんせんこれでは報われない……
美術も頑張って作ったんだろうけど、色んな頑張って作ったオブジェクトが単に置いてあるだけで、なんとも……音楽に合わせて動いたりとかしないわけ?
ただエメラルドシティの、足の生えたカメラとマイクはすごく良い。ほんとかわいい。