ゴトウ

映画の都のゴトウのレビュー・感想・評価

映画の都(1991年製作の映画)
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大学の上映会で鑑賞。ドキュメンタリー映画を撮るということが可能かどうかというところに壁がある国、カメラを向けることで現実を切り抜くという営み、シリアスな作品を撮る監督たちの柔らかい笑顔など、魅力的な映像がたくさんあった。

それぞれ別の監督から「製作費だけ回収できればいいと思って映画を撮っている」「政治的なメッセージに取り組むとアート界隈に嫌われ、アートに取り組むと政治界隈に嫌われる」という言葉が出たのが特に印象的だった。前者からはミニシアターの労働搾取、あるいは運営の行き詰まりによる閉館を連想せざるを得ない。ノンポリを装うという行為に伴う強烈な政治性について意識されることは少なく、明確なメッセージには「思想強っ」と敬遠される。かといって『新聞記者』が希望の光とも思えないが…。
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